CSRとコーポレートブランドへの注目が高まる昨今、企業が社会貢献によって社会に認知され、さらに従来の企業活動に加えて、地域での積極的な社会参加を効果的に推進するために、和歌山リビング新聞社は「一般財団法人リビングソーシャルプロジェクト」を設立しました。
ソーシャルブランディングは、ソーシャルビジネスを築くべく、「点・線・面」と「ひと・もの・こと」への戦略を継続的に完結することなく、「コミュニケーションをデザインする」ことをめざします。今や社会問題の解決と市場創造の両方を求めるCSRが新しい潮流とも言われています。まずは戦略的で事業性の高いCSRへの取り組みを具現化し、社会貢献事業による次世代のブランディングを実現します。また共感を増幅するために(BtoBwithC)toC(CtoC)のスキームでプラットフォームを確立。元気な和歌山をより良い方向に導くために、選択と集中を継続的に積み重ね、持続可能なメディアと事業を通して、われわれのCSRが世の中へ響けばと考えています。
(株)和歌山リビング新聞社代表取締役社長。(株)リビングリレーションズ代表取締役社長。ソーシャルカルチャーネットワーク(株)代表取締役社長。一般財団法人リビングソーシャルプロジェクト代表理事。NPO法人コミュニティマネーわかやま理事・大人大学推進協議会会長・日本宇宙少年団分団長。
2010年日本政府は新成長戦略を発表4つの成長分野を定めました。その一つが「観光・地域活性化」です。外国人のインバウンドの成長とニューツーリズムなどの振興による地域再生が大きな柱となっています。このニューツーリズムは従前型の発地型の旅行会社などの流通主導の観光ではなく、地域が主体となった着地型観光であり、その内容は地域の自然、文化、生活などを地域の人材の細かなホスピタリティにより来訪者と地域との交流を図り、共に地域課題の解決や地域発展につなげていこうとする、まさしくソーシャルビジネスです。
住民、民間事業者、行政、大学などと来訪者との協働が、新しい観光地域活性化を開拓していくはずです。和歌山という地域特性、媒体としてのリビング新聞の機能などを利用し、日本の成長分野である「観光・地域活性化」の先進的なモデルを全国に先駆けて牽引できる一般財団法人をめざしたいと考えます。
神戸山手大学現代社会学部観光文化学科教授/学長補佐。公益財団法人日本生涯学習協議会理事、一般社団法人日本OJTマナーインストラクター協会理事、一般社団法人アジアグローバル協会理事、特定非営利法人アマバンド&スポーツ理事他を務める。
地域の再生が緊急課題である今、高度情報化が推進される一方で、地域メディアが果たすべき社会的役割や、メディアの在り方そのものが問われています。そうした背景の中で、この「リビングソーシャルプロジェクト」が、生活者に密着したメディアという特性を活かして社会活動を展開することで、地域に新たな息吹を吹き込み、地域の求心力のひとつとなっていくことを願っています。
厳しい現実課題を解決することにしっかり向き合い、同時に心がはずむような豊かな学びや体験の機会を提供することで、ひとが変わる、まちが変わる、そんな光景をたくさん見届けていきたいと思います。そして、次世代を担う子どもたちが、地域の一員であるという自覚を持ちながら、笑顔で未来の夢を語り合えるような、そんな社会の実現に向けて、私自身も力を注いでいきたいと思っています。
わかやまメディアリテラシー研究会代表。地元テレビ局で番組制作に携わった後、出産、育児の経験を経てメディア研究やメディアリテラシー教育の実践に取り組む。その傍ら、様々な地域活動にも関わる。
和歌山リビング新聞社では地域の発展に貢献することを目的に、「リビング和歌山」、「Lism」、「let」などのLブランディングのメディアを発行し、地域での複合的なコミュニケーションを実現してきました。最近では、地域に密着したメディア事業の一環として地域の社会的課題に対応するために、保有する機能と使命をさらに向上させ、産官学連携で「日本宇宙少年団和歌山分団」や「大人大学」などのCSR活動にも取り組んでいます。
CSR活動は未来志向の企業にとって必要不可欠な要素だと考えます。そこで和歌山リビング新聞社では、和歌山でのCSR活動をさらに深耕拡大するためにこの度、「一般財団法人リビングソーシャルプロジェクト」を設立しました。生活者、企業、行政、大学等の地域連携に基づいた新たな仕組みによる持続可能な社会創りをめざし、社会貢献ビジネスとしてCSR事業の面的波及を促進し、地域の発展及び住み良い社会環境の実現に貢献していきたいと考えます。
株式会社和歌山リビング新聞社 会長、関連会社コムコスグループ代表
持続可能な社会の発展に向け、コミュニティが直面している様々な問題の解決に、地域に蓄積した良質のソーシャル・キャピタルに着目し、活用しようとする取り組みが盛んになっています。
ソーシャル・キャピタルの蓄積は、地域住民を始め、企業、自治体、大学等、それぞれの地域社会に存在する固有のネットワークのアクターが信頼と互酬性のある関係を築き、連携・協働しあうことで、ネットワーク全体が活性化し、そのことを通じたコミュニティの再生とともに生み出されていくものでもあります。
今後の企業のCSRは、これまで以上に責任をもってコミュニティに参画し、様々なアクターと対話し、共に地域を創造していくためのスキルを獲得していく必要があります。
当財団には、和歌山の地に根ざしたメディアという実績と特性を存分に生かし、多様なアクターをつなぎあわせ、結びつけていくような情報受発信の発揮を大いに期待し、共に力を尽くしたいと思います。
国立大学法人和歌山大学地域連携・生涯学習センター教授/センター長。専門は、社会教育学・生涯学習論。社会貢献活動としては、文部科学省社会教育アドバイザー、和歌山県男女共同参画審議会委員、大阪府教育委員会をはじめ橋本市、海南市等の社会教育委員を歴任。