皆さん各地から遠路はるばるお疲れ様です。今回、NW合同研修会には、自主的に参加を申し入れた方や、無理やり、一方的に、上司から会社から、行ってこいと言われ、イヤイヤ参加した人や、予想通りいろいろなモチベーションが混在しているように思います。まさにカオスの空気が漂っています。それほどいい意味にも悪い意味にも考えても意味がないことだと思います。しかし、折角の機会ですから、これは誰かに伝えたい、伝えなければ、というようなことを、何か一つでも、それぞれにお持ち帰りいただければ幸いでございます。
今日はいろいろなことをお伝えしたいのですが、時間の都合もございますのでひとつふたつどうしてもお伝えしたいことだけにしておきます。それと、これだけは、お願いしたいことですが、最近ネットワーク間の関係が非常に希薄になってきているような気がします。断っておきますが関係の深さは各々が判断すべきで、一刀両断に希薄だとは断定できるものではありません。しかし、今回このような機会を与えてくださったNW担当の皆さんのご苦労にお答えできるよう、この研修にご参加の皆さんは、この研修が終わってからも、それぞれが継続的にコミュニケーションし、次世代のビジネスにおいてネットワークパワーを今一度発揮できるように、また、ネットワークがさらに強く繋がるための二日間にして欲しいと思います。
皆さん、仕事への「矜持」を、もっていますか?
仕事への関わり方がこれでいいのだろうかと。考えることがあります。
私がこの業界に入ったきっかけは、私の敬愛する杉山登志というクリエイターの生きざまに触発されてのことでございます。杉山登志はテレビの草創期から数多くのCMを制作し国内外の賞を総なめにした天才CMディレクターと言われた人物です。しかし享年37歳で自ら命を絶ちました。その時に残された遺書がきっかけとして、私の生き方そのものや仕事への関わり方に大きな影響を与えました。※1973年12月12日自宅マンションで首を吊って自殺。
『リッチでないのにリッチな世界など分かりません。
ハッピーでないのにハッピーな世界など描けません。
夢がないのに夢を売ることなどは……とても……
嘘をついてもばれるものです』
というクリエイティブに真摯に取り組む姿勢というか、まさしく仕事に命をかけた言葉だと思います。※残念なのはそれが遺書だったということですが。
私自身、コピーライターとして数年、プロダクションのクリエイティブの現場にいました。紆余曲折を経て、縁あって現在の会社に入社したのが30年前でございます。この業界で目的をもって仕事に邁進しようと決意させた杉山登志の遺書が、私自身の仕事への「矜持」をいつまでも持たせてくれています。まずは皆さん、矜持と言う言葉をご存知ですか?聞いたことがないという方も多くおられるかもしれません。辞書では自信と誇りというようなことを書かれています。しかし、私自身も皆さんに矜持と投げかけたものの、しっかり意味を説明しなさい。と言われても説明できそうにありません。と言うより説明できません。と、はっきり申し上げておきます。とりあえずは辞書通りの解釈でもいいかと思いますが、私自身はもっと大層に思っていて、自信と誇り?そのような言葉で片付けられるものではないだろう!死ぬまでにきちんと説明できるだろうか?とも思っています。しかし説明できないにしても、これが矜持か!みたいなものは実感できる時がくるものと思って日々精進しています。自分自身も含めて、弊社の社員も、杉山登志のような「矜持」をもって仕事に向き合っているだろうか?別に押しつける気持ちは毛頭ありませんが。皆さんはいかがでしょうか?皆さんの周りの方もいかがでしょうか?今、あらためて、自分自身に問い直してみてはいかがでしょうか?
『リッチでないのにリッチな世界など分かりません。
ハッピーでないのにハッピーな世界など描けません。
夢がないのに夢を売ることなどは……とても……
嘘をついてもばれるものです』
株式会社和歌山リビング新聞社 代表取締役社長 西田 弘
(株)和歌山リビング新聞社代表取締役社長。(株)リビングリレーションズ代表取締役社長。ソーシャルカルチャーネットワーク(株)代表取締役社長。一般財団法人リビングソーシャルプロジェクト代表理事。NPO法人コミュニティマネーわかやま理事・大人大学推進協議会会長・日本宇宙少年団和歌山分団長。