広告のパラダイムシフトが起きている。
皆様ご存知のように弊社では様々なメディアや事業を展開しています。特にフリーメディアの特性は、今もそうですが、今後においても大きな課題を背負っています。メディアや広告はパラダイムシフト大きな転換期を迎えています。前回のセミナーでもお話させていただきましたが、プラットフォーム戦略の視点から広告という概念を考えると広告のプラットフォームが確実に変化しています。
広告には様々な種類や手法がありますが、例えばテレビCM・ラジオCM・新聞雑誌広告・野外看板・交通広告・インターネット広告・有名人・タレント広告塔と言われる人(話題のブロガー)から、もっと厳密に深く言うと、店頭の販売員も広告戦略プランの一環にあります。店頭の販売員まで広義に広告の概念に入れ込むと、さらに広告の戦術手法は複雑になります。さて広告の目的はというと、言わずもがな商品・サービスそれらを提供する情報を生活者に伝え、買ってもらう。という単純なところにあります。
われわれは、朝、目が覚めてから眠るまで、意識がある意識がないに関わらず圧巻の情報が流されている中、それらの情報を享受し、日々生活を営んでいるわけですが、情報過多の時代と言われ久しいですが、一説には人が一日に接する広告の数は3000~5000と言われています。しかし、世の中に流通している情報のうち33%は生活者に届いていないという事実。もあります。情報を発信する側からの視点からみるといかに情報が生活者に届いていないか。この事実は真摯にとらえ編集記事・広告などメディアを通じて、いかに効率的に効果的に生活者とコミュニケーションしていくかを考えなければならないと考えています。広告は、情報が溢れている今、商品のスペックや使い方だけを伝えてもターゲットには刺さりません。効果的なプロモーションを実施するためには今までのセミナーであらゆる場面で、あらゆる視点からご説明させていただいておりますが、マーケティングとクリエイティブの重要さは、昨今のメディア・広告の状況を鑑みると一目瞭然のテーマかと考えています。
再度ターゲットインサイトのプロセスを。
基本的には生活者を「ターゲットインサイト」(※差別化されない似たりよったりの数々の商品の中から、特定の商品に注目させる。そのためには買ってほしいターゲット(生活者)の特性や属性を知る必要がある。要は毎日の生活での行動スタイルを観察する必要がある)。することによって、ターゲットを「観察・仮説・実証」し、生活者の潜在意識を引き出しアクションにつなげることが重要な課題でございます。また双方(生活者とメディア・生活者と広告・生活者と商品)が、いかに信頼関係を築くかという点においては「ブランドインサイト」(※ブランドの固定された価値を外し、生活者の視点でそのブランドの価値をインサイトする必要があります。まずは、それらのプロセスを経て生活者とメディア(広告・商品)に信頼関係が築かれるものと考えています。で、その結果、生活者とメディアの間での情報の受発信(商品の購買)が健全に成立するのではと。そこから生活者のポジションやメディアのブランド本来の価値を構築するプロセスは、生活者とメディアの信頼関係を築くことにおいて非常に重要な作業であります。と、同時に情報(商品やサービス)のクオリティ(リテラシー)の向上は不可欠でございます。
会社説明会・業界セミナーは今回で四回目を迎えるわけですが、第一回「コミュニケーションをデザインする」第二回「グローカルなプラットフォームでメディアづくりを考える」第三回「メディア戦略としてのソーシャルビジネス・コミュニティビジネス」など、将来的なことも含めてお話させていただきました。メディアの環境が大きく変わる、であろう流れが顕著になる中、ネット人口も6000万人と言われ、ソーシャルメディアに関わる生活者はその半分の3000万人とも言われています。そのような状況をおさえながら、今回は「広告メディアを原点から再考する」。ということで少しお耳を拝借できればと思います。
株式会社和歌山リビング新聞社 代表取締役社長 西田 弘
(株)和歌山リビング新聞社代表取締役社長。(株)リビングリレーションズ代表取締役社長。ソーシャルカルチャーネットワーク(株)代表取締役社長。一般財団法人リビングソーシャルプロジェクト代表理事。NPO法人コミュニティマネーわかやま理事・大人大学推進協議会会長・日本宇宙少年団和歌山分団長。